はじめにこの記事では、最初にセクショナリズムとは何かについてお話しし、セクショナリズムの弊害と発生原因についてお話ししていきます。最後にそのようなセクショナリズムの解消方法の例をご紹介致します。セクショナリズムとはセクショナリズムとは、組織全体の利益よりも自分の所属している部門の利益を優先し、他の部門に対して排他的になることを指します。セクショナリズムに関しては、大きく以下の2つに分けることができます。無関心型・非協力型セクショナリズム無関心型は、自分たちの部門にしか興味がなく、他の部門の変化に関心を持ちません。非協力型に関しては、他の部門が困っていても特に助けることをせず、傍観者の立場に回ってしまいます。どちらのタイプも直接的な影響はありませんが、間接的には組織の生産性を下げてしまうものです。批判型・排他型セクショナリズム批判型は他の部門に対して敵対心があり、批判的です。また、排他型に関しては、「覇権争い」「縄張り争い」などと言われるように、敵対した部門を組織から排除するための動きをとります。本来同じ会社のメンバーなので協力し合うべきですが、このようにセクショナリズムが発生し生産性を下げている組織が多いのも事実です。セクショナリズムによる弊害ここではセクショナリズムから派生する代表的な弊害をみていきます。情報共有が滞る自分たちの持っている情報を他の部門に共有しないので、組織としての業務効率が下がります。業務妨害が発生する本来あってはならないことですが、他の部署の足をわざと引っ張るような動きをすることがあります。特に批判型・排他型のセクショナリズムだとこのパターンが多いです。従業員のメンタルの悪化セクショナリズムを受ける部門のメンバーはもちろん、セクショナリズムを行っている部門もメンタルが悪化していきます。以上のような理由から、セクショナリズムは最終的に組織全体の生産性の低下に結びついていきます。セクショナリズムが起こる原因なぜこのようなセクショナリズムが起こるのか、ここではその原因をみていきましょう。組織内での人材の流動性が低い組織内での人材の流動性が低く、自分の属している部門以外の部門に関わる機会、または交流する機会がない。そのため、偏見が生まれ軋轢が生じやすくなっている。過剰な競争環境ある程度の競争環境はもちろん大切ですが、それが行き過ぎると競争心ではなく、競争に勝つために他部門を蹴落とすというような他部門に対する敵対心が生まれてしまいます。縦割りの組織人材の流動性が低いとも共通ですが、縦割りの組織で他部門と交流の機会がないと偏見と軋轢が生まれやすくなります。セクショナリズムの解消方法上で述べたようなセクショナリズムを解消するための方法をみていきましょう。組織によっては、組織の仕組み上実行することが難しい解消方法もあると思います。人材の流動性を高める組織内での人材の流動性の低さを解消するため、ジョブローテーションなどを導入し様々な部門に人材が関われるようにしていく方法です。部門を超えた情報共有を行う仕組みを作る社内SNSを整備したり、勉強会やランチ会など部門を超えた情報共有を行う仕組みを構築します。オンライン/オフラインの違いはあるものの「交流の場」を提供することが会社としてできることになります。こちらは比較的実行しやすい内容です。会社の目標を浸透させるメンバー一人一人に改めて会社の目標を浸透させ、その目標達成のために一致団結するように促していく方法です。会社の目標浸透には時間がかかりますので、粘り強く施策を推進していく必要があります。人事制度の見直し行う部門間の協力が進むよう人事制度の見直しを行うものです。クロスファンクショナルチームを設置する経営課題を解決するためのチームです。部門横断的な動きし経営課題が解決できるよう、部門や役職を超えてチームメンバーを構成していきます。さいごに組織の規模が大きくなればなるほどセクショナリズムが発生しやすいです。部門間で情報共有ができる環境があるだけでもセクショナリズム解消に寄与していきます。