BtoB営業に必須の本をまとめました。本を選ぶにあたっては「営業の仕組み化」という軸でまとめています。 無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」高橋浩一(著/文) / 発行:日経BP / Amazonはこちら 非常にオススメの書籍です。特に部下の育成や指導に悩んでるマネージャー層の方に読んでもらいたい。営業のスキルを構造的に捉え、「3つの質問」と「4つの力」に分解して解説してます。成果が上がらない営業は顧客とのズレが生じているだけなので、そのズレを小さくしていくために取り組むべき内容が丁寧に記載されています。再現性を求めるセールス担当や、マネージャーの方はぜひ一度読んでみてください。営業力、指導力どちらもスキルアップすると思います。THE MODEL福田 康隆(著/文) / 発行:翔泳社 / Amazonはこちら 営業に携わっている人ならマストで読むべき本だと思います。ネットの普及により情報非対称性が少なくなり、顧客の購買検討プロセスが変化しています。そのため一方的に情報届けるセールスではなく、適切な顧客に適切なタイミングで適切な情報を届けるセールスが求められる時代です。そのような顧客エンゲージメントが高いセールスを実現するためには、マーケ、セールス、カスタマーサクセスが組織的に協業し、顧客ステージごとに適切な情報を提供していくということが重要です。本書は上記の内容説明から、具体的なやり方までを解説してくれる良書です。企業としての顧客への価値提供の設計の話になるので、個人的には責任者クラスの方であれば所属部門関係なく一読の価値ありだと思います。隠れたキーマンを探せ!マシュー・ディクソン (著), ブレント・アダムソン (著), ニック・トーマン (著), パット・スペナー (著), 神田 昌典 (監修), リブ・コンサルティング (監修) / 発行:実業之日本社 / Amazonはこちら BtoB営業を行う全営業に読んで欲しい書籍。BtoBの営業において、購買意思決定者は平均で5.4人おり、この5.4人の考え(メンタルモデル)はそれぞれ異なります。このようなメンタルモデルの異なる集団が意思決定をする場合、合意は最低の共通項=「何も契約せずに現状を維持」に落ちついてしまう。※確かに、執筆者自身も営業の際に「何もしない」というお返事を頂くことがあります。そのため、現代のセールスはこの5.4人の中から組織を動かすモビライザーという人物を特定し、その人物にコマーシャルインサイトという5.4人の考え方を根本から覆す提案を持たせることが重要であると説いています。著者達の研究から導き出された顧客の購買の意思決定の仕組み、それに基づいた考察や提案の仕方が記載されている良書です。営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて冨田 和成(著/文) / 発行:クロスメディア・パブリッシング(インプレス) / Amazonはこちら 営業の大切なポイントは以下の4つ。仮説思考力、因数分解力、確率的思考法、PDCAを回す力(本文より)上記4つの仮説検証ループをマーケティングプロセスからセールスプロセスまで、プロセスごとに解説してくれています。個人的には、営業で悩んでいるプレイヤー層に読んでもらいたい本です。 営業力を強化する世界最新のプラットフォーム セールス・イネーブルメントバイロン・マシューズ (著), タマラ・シェンク (著), その他 / 発行: ユナイテッド・ブックス(きこ書房) / Amazonはこちら セールス・イネーブルメントの定義とは?、なぜこれからの時代に必要なのか、実践するために社内で何が必要か、どのようなプロセスを経れば良いのか、などかなり詳細に書かれています。ちなみに、この書籍では次のような定義がなされています。“セールス・イネーブルメントとは、顧客設定のプロフェッショナルやそのマネジャーが日々の顧客とのやり取りの中で付加価値を与えられるような、一貫性と拡張性のあるサービスを提供することによって、予測可能な営業成果を増やすように設計された、戦略的で協働的な、規範(に基づく取り組み)である。”その他、海外各社のイネーブルメントの定義を調べてみた記事はこちら。Sales Enablement アカウント型BtoB営業における営業力強化株式会社富士ゼロックス総合教育研究所 河村亨 (著) / 発行:ブイツーソリューション / Amazonはこちら アカウント型営業を組織だって行うためにはどのように営業を設計すべきかが解説されています。営業設計の話がメインになるので、アカウント型営業組織のマネージャーや管理者の方にオススメです。冒頭でSFAを導入しただけだとなぜ上手くいかないのか?なども記載されているので、「SFA導入してみたけどあんまり上手くいっていないかも、、、」という組織のご担当者様も一読の価値はあると思います。チャレンジャー・セールス・モデル 成約に直結させる「指導」「適応」「支配」マシュー・ディクソン (著), Matthew Dixon (著), ブレント・アダムソン (著) / 発行:海と月社 / Amazonはこちら 4年間で90社6000人のセールスへの大規模調査結果をもとに書かれた書籍。BtoBは5つの営業タイプに分けることができる。不景気でも関係なく販売できる営業はその中でもチャレンジャーというタイプ。このチャレンジャーのセールス方法に関しては、マーケティング部門とセールス部門が協力して自社独自ベネフィットと顧客の考え方のインサイトを提供することで再現することが可能。など、調査結果からの考察とチャレンジャーセールスを実行するための方法がまとめられています。セールスイネーブルメントなど、営業の仕組み化に興味のある方にオススメの書籍です。サブスクリプション――「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデルティエン・ツォ (著), ゲイブ・ワイザート (著) / 発行:ダイヤモンド社 / Amazonはこちら タイトル通りですが、サブスクリプション型のビジネスに携わっている方にオススメです。特に二部からがオススメで、サブスクリプションで成功するためのマーケティング、セールス、ファイナンス、ITなどが網羅的に記載されています。大型商談を成約に導く「SPIN」営業術ニール・ラッカム (著) / 発行:海と月社 / Amazonはこちら 状況質問(situation)、問題質問(Problem)、示唆質問(Implication)、解決質問(Need-Payoff)の4つの質問を使用し商談を成立に導くSPIN営業術に関して記載された書籍です。SPIN営業術自体読んでいて大変勉強になるのですが、個人的には「大型商談ではクロージングは逆効果」など、調査結果をもとにした考察が大変参考になりました。toC営業からtoB営業にシフトされた方や、小型から大型に営業シフトされた方には特に参考になる書籍だと思います。アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る藤井 保文 (著), 尾原 和啓 (著) / 発行:日経BP / Amazonはこちら 全くのセールスの本ではありませんが、入れました。顧客の購買フェーズに沿った価値提供に興味のある方にオススメです。※営業本ではないので、営業スキルが知りたいと方は読まなくて良いと思います。内容としては、OMOと呼ばれるオフラインとオンラインを区別しない新しい顧客への価値提供の思考が、中国企業の事例をもとに紹介されています。全体的に参考になりましたが、特に参考になったポイントは、平安保険グループという保険を提供している企業の事例です。平安保険グループは医療アプリから顧客データを集め、データに基づき顧客の購買フェーズに沿った価値提供を実践している企業です。顧客の購買フェーズに沿った価値提供ってよく聞く言葉ですが、なかなか実践している企業事例を見ることは少ないので参考になると思います。