はじめにこの記事では、新規法人営業のテレアポの始め方と改善の仕方がわかることを目標にしています。一言で法人営業のテレアポといっても、扱っているサービスや営業のやり方によってテレアポの内容や重要な点が変わってきます。そのため、今回は対象を以下の営業組織に絞った記事の内容です。・新規営業(既存顧客や問合せ対応ではなくアウトバウンド)・営業対象はエンタープライズではなく、中小企業がメインまた、こちらの記事の背景にある考え方が、「適切なお客様に適切なサービスをこちらからご提案させて頂く」といった考え方になっています。そのため、記事で取り扱う内容自体も最初にテレアポの重要な3要素を説明し、次にアプローチリストの選定の仕方、さいごにトークスクリプトの改善の仕方についての内容です。つまり、営業力でモノを売るという内容の記事ではなく、サービスとサービスを必要としているお客様をテレアポという手段でいかに結びつけるかという内容になります。そのため、以下のような方は参考にならない内容の可能性が高いです。・インバウンドの営業でのテレアポを知りたい・アウトバウンドでアポがすぐに取れるトークを知りたい上記の内容をお探しの方は、別の記事をご覧頂ければと思います。それでは、詳細をみていきましょう。商品力×リスト選定×トーク法人営業のテレアポでアポイントを設定する場合、重要な要素が3つあります。それは「商品力」と「リスト選定」と「トーク」です。テレアポでのアポイントは、この3つの要素が噛み合って初めて設定することができます。以下、それぞれ詳細をみていきましょう。商品力3つの要素の中でも一番重要です。商品力が強いとアポ率がかなり高くなります。ただし、こちらの商品力を強化していくことに関して、営業としてできることはお客様へのヒアリング内容を会社フィードバックすることになります。また商品力は、自身でコントロールしづらい領域な上、あまり考えすぎると他責になり自身の営業力向上を妨げてしまうものなので、今回の記事ではこちらの商品力に関して特に触れません。リスト選定このリスト選定が良ければ、トークがイマイチでもアポイントの設定ができます。筆者個人の経験でいうと、通常のリストへのテレアポだとコール数に対してのアポ率が1%だったものが、PDCAを回しリスト選定の精度を上げていくと、改善に着手してから3日でコール数に対してのアポ率が5%になりました。さらに、既存のお客様や知り合いからの紹介のリストの場合は、アポ率が60%なども可能です。自身が取り扱っている商品とマッチするリストの属性を見つけ、その属性でリスト選定を行うことが重要になります。トークトークに関しては、お客様にとってのメリットをどのように伝えるかが重要になります。法人営業の場合、基本的に受付の方も話を聞いてくれるので、お客様にメリットのある内容であれば担当者に繋いでくれるケースが多いです。そのため、自社商品の説明のトークではなく、お客様の企業のどんな課題を解決するのか具体的に端的に話すのがおすすめです。あくまで自社視点ではなく、お客様の視点を忘れないようにしましょう。テレアポでのアポイントの設定は、以上の3つの要素が重要になります。その中でも、自身でコントロールできるリスト選定とトークに関して、具体的にみていきましょう。リスト選定の仕方当たり前のことですが、自社の商品のニーズがありそうなお客様にテレアポすることができれば、アポイントの設定はしやすくなります。そのような自社の商品のニーズがありそうなリスト選定をするにあたり、どのような属性のお客様が自社の商品のニーズを持っているのかを知ることができれば、良いリスト選定が可能になります。自社の商品のニーズがありそうなお客様の属性を掴むためには、以下の3つの方法がおすすめです。①自社サービスを利用しているお客様にインタビューする一番おすすめの方法です。実際に自社の商品を使っているお客様にインタビューし、リスト選定に役立ちそうな情報を教えてもらいます。以下のような内容をインタビューするとリスト選定のヒントが得やすいです。・最初になぜ自社サービスを知ったのか・自社サービスの話を聞いてみようと思ったきっかけは何だったのか・自社サービスの導入のきっかけや決め手はなんだったのか・実際に自社サービスを使ってみて、どのようなメリットを感じているか②アポイントを設定して頂いたお客様にヒアリングするアポイント担当と営業担当が同じ場合、営業時にお客様に今回アポイント設定して頂いた理由をヒアリングすることもおすすめです。営業担当とアポイント担当が分かれている場合でも、できるだけ2者間で連携してこの情報をやりとりした方が、アポイントの精度が上がります。③既存のお客様やアポイント設定して頂いたお客様の外部情報を分析するリスト選定を行うにあたり、一番行っている組織が多いのではないでしょうか。業界や業種や従業員数、業務内容でセグメント分けをしていくやり方です。この中でも特に①と②がおすすめです。これらの方法で抽出したニーズを元に仮説をたて、その仮説を元にリストを選定していきます。この選定したリストに関してはあくまでも仮説のため、実際にアプローチを行いPDCAを回すことでテレアポの精度をブラッシュアップしていきます。では、次にアプローチのためのトークの設計と運用についてみていきましょう。トークは3部構成で考えるトークの細かなスクリプトの内容や、テクニックなどは他にも良い記事がありますのでここでは割愛します。そのためこの記事では、トークの構成と改善の仕方に関してみていきます。ここでは、まずは構成の内容からお話しします。トークのスクリプトは、「①自社紹介」「②フック」「③クロージング」の3つのパートで構成すると改善が回しやすいです。①自社紹介最初の名乗りの部分です。例としては、「〇〇会社の××と申します」など電話口でお伝えする自社の情報と自分の名前です。ここは端的に短い内容で良いと思います。②フックメインの部分です。電話をした理由をお伝えします。リスト選定の際にお客様から抽出したニーズや仮説をベースにトーク内容を作成していきます。例としては「〇〇のメリットがあり、御社でもニーズがマッチすると思いお電話差し上げました」など。③クロージングアポイントを設定するための、最後の一押しの部分です。例としては「今日か明日でお時間頂けませんか?」など。イメージとして、受付の方には①②の内容を、担当者に代わってもらうと①②③の内容をお伝えします。また、受付の方から担当者の方に変わって頂く時、受付の方から担当者の方に②フックの内容が伝えられ、その内容を元に担当者は電話に応対するか判断します。そのため、②のフックの内容を作成する際には、受付の方が担当者の方に伝言しやすい端的で簡潔なトークを考えましょう。以上のような形でトークを作成し、選定したリストにアプローチを行っていきます。最初からアポイント設定を完璧にするリスト選定とトークはできないので、PDCAを回し、リスト選定とトークの精度を上げていきます。では最後にテレアポの改善のコツをみていきましょう。テレアポの改善の例テレアポでアポイントをとるためには地道に改善を行っていくしかありません。ここでは、テレアポを改善する際の例をみていきましょう。テレアポの改善を回す場合、先ほどのトークの3部構成のうち、どのパートで自身のテレアポがつまづいているのかを確認し、それに対しての打ち手を考えることがおすすです。以下、パートごとに例を上げてみてみましょう。自社紹介でつまづく場合俗にいうガチャ切りや、受付代行サービスなど、そもそも担当者に繋がらないなどです。この場合はトーク内容を変更するよりも選定したリストが悪いケースが多いため、リストの選定をやり直す必要があります。フックでつまづく場合リストとフックが噛み合っていない可能性があるため、フックの内容を修正してみることをお勧めします。何度かフックを修正しても、フックのパートでつまづいてしまう場合は、ニーズがあると思っていた仮説が外れているため、リストを選定し直しましょう。クロージングでつまづく場合フックも聞いてもらえてアポイントが取れない場合は、クロージングの内容が悪いことがほとんどです。この場合はクロージングのやり方を変更することをお勧めします。このパートでつまづく場合、お客様が何かしら懸念を持っています。例えば、営業の時間を長く取られるのが嫌だ、会社として検討できない場合もあるなどです。そのようなお客様の懸念をこちらから解消して上げることクロージングを行うことで、アポイント設定していきます。※先ほどの例だと「お時間は30分程度です」「内容が沿わなければ、キッパリ断ってください」など。さいごにテレアポの手法自体、リスト選定をきちんと行い、トークを調整することで有効な手段の一つになり得ます。こちらの記事が何かしら皆様のお役に立てましたら幸いです。また、自社の営業組織を改善したいなどのお悩みも承っております。そのようなお悩みをお持ちでしたら、気軽にお問い合わせください。