はじめにこの記事では、商談がオンライン化することのメリットに着目し、そのメリットを得るために考えるべきセールステック活用のポイントをお話ししていきます。最後にオンライン商談の質を上げる手段として、セールステックを活用し営業コンテンツの閲覧データを可視化する例を紹介します。なおこちらの記事は2020/7/22に行われたwithコロナ・afterコロナ時代の「営業活動応援セミナー」にて、セッションの一つとして講演させて頂いたセミナー資料を抜粋したものです。それでは詳細を見ていきましょう。商談がオンライン化することによるメリット「アイスブレイクしづらい」「空気感が読めない」など、商談がオンライン化することによるデメリットもありますが、メリットもあります。商談がオンライン化することによるメリットは「可視化される営業データが増えること」です。可視化される営業データとは、例えば、営業担当者がお客様と話すスピードや、生産性の高い営業担当はセールス時にどんなコンテンツを使っているか、そもそも生産性の高い営業担当はどのような営業を行っているのか、などのデータになります。これまでの対面の営業では可視化することができずに属人化していた営業のスキル領域が、商談をオンライン化することによって、そのような営業スキルが可視化されデータとしてストックされていきます。可視化されたデータをメンバーに共有することでメンバーの営業生産性を向上させたり、ある程度蓄積したデータを分析し営業の新しい営業の成功パターンの仮説を立てることができるようになります。セールステックツール活用のためのポイント商談をオンライン化すると上記のようなメリットがありますが、そのメリットを得るためにはセールステックツールが必要になります。しかし、セールステックツールもそのツールごとに出来ること、出来ないことがありますので、ツールごとの特徴を踏まえた上でツール活用を検討する必要があります。ここではセールステックツールを活用するためのポイントを見てみましょう。ポイント①:目的を明確にするセールステックツールをただ導入しても、期待していた効果を得ることができないケースもあります。そのため、最初からセールステックツール選定を行うのではなく、今の自社の状態ではどのようなことを優先的に行うべきか目的を明確に設定しましょう。ポイント②:目的達成のためにどのようにセールステックを活用するかを考える目的を設定した後は、その目的を達成するためにどのようにセールステックを活用すべきかを考えます。現状の自社のツールの活用で目的が達成出来るのであれば、自社のツールをベースに目的達成のためのツール活用方法を考えます。自社のツールを活用できない場合は、新しいツールを導入することになりますが、その場合は導入検討しているセールステックツールで、最初に設定した目的と可視化出来るデータが一致しているかをチェックしてください。では、最後にセールステックツールの活用例として、営業コンテンツの閲覧データを可視化したケースを例としてみてみましょう。例:営業コンテンツの閲覧データを可視化した場合営業コンテンツの閲覧データを可視化するセールステックを使用すると、図のようにお客様の営業資料の閲覧状況がわかります。さらにお客様が営業資料をいつ見たのか。営業資料のどのページをどれだけ見ていたのかを可視化することが可能です。上記のような営業コンテンツの閲覧データを可視化するセールステックツールを活用した場合、営業が以下のように変わります。変わること①:オンライン商談での時間配分商談前に事前に営業資料をお客様に送ることで、お客様が事前に資料を見ているか、それとも資料をあまり見ていないかがわかります。資料を見ているお客様に関しては、要点から話をする、見ていないお客様に関しては全体像から説明を行うなどお客様に合わせた細かな調整が可能になります。それにより、短くなりがちなオンライン商談の時間を有効に活用することが出来るようになります。変わること②:お客様の興味関心が想定出来るようになる閲覧データから、お客様の興味関心のポイントを営業前に推測することができます。これにより、お客様が興味を持っているポイントに合わせた営業ストーリーや必要な資料を先回りして用意することが可能になります。変わること③:再アプローチのタイミングがわかる一度断られてしまった案件でも、一定期間が経過すると再検討を行うことはよくあります。セールステックツールを活用すると、お客様が再検討で資料を再度閲覧した際に通知することが可能です。これにより、再アプローチのタイミングを逃さないうようにすることができます。