はじめにこの記事では最初に社内イントラネットとはどのようなものかお話しし、次に社内イントラネットをクラウド化するメリットについて、最後に社内イントラネットをクラウド化するための手順をお伝えしていきます。社内イントラネットをどのようにクラウド化していくべきかがザックリとわかることが目的の記事ですので、テレワークへの移行を検討中だが、どのように社内イントラネットのクラウド化を考えれば良いかわからない、などのお悩みをお持ちの方におすすめの内容です。社内イントラネットとはまずイントラネットの用語の説明です。インターネットは世界中に繋がりますが、イントラネットは家庭や職場、学校など、限定された範囲で構築されるネットワークのことを指します。社内イントラネットは、会社内で構築されたイントラネットです。そのため、会社以外の場所から社内イントラネットにはアクセスすることはできない仕組みです。社内イントラネットの代表的な目的社内イントラネットは以下の3つの代表的な目的達成のために構築されているネットワークです。しかし、社内イントラネット自体は少し前の言葉になります。現在では、これらの全ての目的達成を社内イントラネットまかなうのではなく、3つの目的を切り分けて部分的にクラウドサービスを導入している会社も多数あります。以下、社内イントラネットの代表的な目的を記載していきます。①業務の生産性向上のための情報共有(グループウェア系)1つ目は業務の生産性向上のための情報共有です。例えば、上司の予定を部下に共有するカレンダー共有や、プロジェクトの管理のためにプロジェクトごとにフォルダを作りまとめてファイルの保管や、複数人で作業するためのファイルの共有などがあげられます。この他にも会議室の予約や、メール、社内の連絡事項などがあります。「グループウェア」と呼ばれているツールがこれらの情報共有ができるものです。クラウドでは、サイボウズ Officeがグループウェアツールとして有名です。②ナレッジの共有(社内wiki系)2つ目はスキル向上のためのナレッジ共有です。例えば、営業時に使用する営業マニュアルや、営業ノウハウなどがこちらにあたります。こちらのナレッジ共有にも様々なクラウドサービスが出ています。HTMLやマークダウン形式で、ナレッジを自由に記述し共有していくクラウドツールが多いです。このナレッジ共有のおすすめツールは弊社で扱っているCardPicksです。理由としては、自社サービスのため!ということはもちろんですが、HTMLやマークダウンを使用しないので、入力がすごく簡単です。また、シンプルな画面構成なので直感的に誰でも使えるツールとなっています。新しく操作を覚えることも少ないので、ツールを導入する際の周知や、メンバーへのツールの使い方の教育で発生するスイッチングコストが低いためおすすめです。③社内コミュニケーション(SNS系)3つ目は報告や相談、連絡などの共有です。例えば、上司から部下への業務報告などがこちらに該当します。メールでこちらの社内コミュニケーションを行っている企業もありますが、チャットツールを導入している企業も多いと思います。Slack、Chatwork、LINE for Businessなどがチャットツールとして有名です。また、最近ですとMicrosoft Teamsを導入する企業も増えています。Office365を入れている企業はMicrosoft Teamsが良いかもしれません。それぞれのツールで操作性やできることが若干異なるので、テスト導入で操作性をみてみるのも良いと思います。社内イントラネットをクラウド化することによるメリット先ほどの社内イントラネットの代表的な目的の章で記載しましたが、社内イントラネットを部分的にクラウド化する企業も増えてきています。社内イントラネットをクラウド化することで様々なメリットを享受することができますが、昨今の状況も踏まえたメリットを以下に記載します。①円滑にテレワークを行うことができるまず一つ目ですが、テレワークが円滑になります。テレワークが円滑にいかない理由の一つとして、社内でしか使用できない書類があるなどがあげられます。社内イントラネットをクラウド化することで、社外からも業務に必要な情報にアクセスすることができるので、円滑にテレワークを進めることができるようになります。②働き方の幅が広がる社外から必要な情報にアクセスし業務ができるようになるため、働き方の幅が広がります。具体的には、今までは雇えなかった通勤圏外の優秀な人材を採用できるようになったり、育児や介護などの理由で時短やフレックスタイムなど柔軟な勤務体制が必要な人材にも対応できるようになります。クラウド化の手順ここまでみてきたようなクラウド化するためには具体的にどんな手順で進めていくのが良いでしょうか。ここではクラウド化を行うための手順を順に説明します。①目的を決めるまず一番最初にクラウド化の目的を定めましょう。目的を定める理由としては、社内イントラネットをいきなり全てクラウド移行することは難易度が高いため、部分的に少しづつクラウド化していくことがおすすめです。その際に目的が明確になっていないと、「あの機能も欲しい、この機能も必要だ」など、どんどんと要件と予算が積み上がります。結果、予算の兼ね合いで導入は見送りということにもなってしまうので、まず自社の組織で何を実現するためにクラウド化を行うのか目的をしっかりと定めましょう。②目的達成のための必要な要件を整理する目的が定ったら、その目的達成のために必要な要件を整理します。例えば、テレワーク環境下でも営業資料にアクセスできるようにする場合、どのようなファイル形式の資料を入れるのか?共同編集を行うのか?メンション機能は必要か?などを具体的に考えていきます。ここでは必要最低限これは必要という要件を定めるようにしましょう。③情報取集整理された要件を満たすツールを取り扱っている企業の担当者にコンタクトを取ったり、ネットなどを用いて情報を取集していきます。企業の担当者にコンタクトをとる場合、整理した要件を話、自社でツールを導入した場合のメリット、デメリットを確認することがおすすめです。④予算編成/要件の再整理集めた情報を整理します。情報収集を行っていく中で、最初に想定していなかった要件や制約なども出てくるはずなので、それを踏まえて最終的に必要な要件を整理します。同時に必要な予算も編成していきます。⑤管理者の選定/運用のルール決め/従業員への周知方法の決定導入前に管理者や、運用のルールを決めましょう。また新しいツールの導入なので、使い方の説明を従業員に行う必要があります。⑥導入/定着化までのサポート実際に導入のフェーズです。導入が完了したあと、管理者が中心となって従業員がうまく使えるようにサポートしましょう。理由としては、定着まで促さないとせっかく新しいツールを導入したの誰にも使われないなどが発生するためです。操作方法がわからなかった時に気軽に質問できる窓口や、使っていない人を可視化して利用するように働きかけを行う作業が必要になります。